アンドロイド武田さんの『天馬博士と吸血鬼』を
一話完結ということでサクッと出来る方の想いきや思いのほか時間がかかった作品。
推理ミステリー物、というではないけれど主人公である天馬博士が吸血鬼事件を解説付きで解決していくお話。
話のつくりは丁寧でちゃんと伏線を張ってきれいに回収しているところは見習いたい。
特に長い召喚の詠唱を会話に仕込んでおく辺りは秀逸、凡人を手玉に取る超☆天才らしい演出だったと思う。


反面、数多くある露骨すぎるパロネタやメタ的な発言は好き好きがあるのだろうけど物語から意識が離れ冷めてしまう原因になるのではないかと気になった。
個人的にこの手のパロネタやメタ会話が好きじゃないのもあるけども、これだけ話を構築する力があるのだから天馬博士のマッドで変人的なキャラクター性を別のアプローチで、真っ当な方法で作ることが出来たんではないかと残念でならない。


戦闘パートは味方が一人しか居ないので戦略的な深みは持たせ辛いが、それ以外にテンポが悪かった気がする。
特に後編のエリファレスは高レベルプロテクションのせいでほとんどダメージが通らないのでやたらと時間がかかった。
街の上に陣取られたりするわけだしEN回復は無いくらいの方がテンポが良かったと思う。
EN削ろうにもこっちのガス欠の方が早いので街の上陣取って防御で凌いで凍らせてE.F.B.で削ってEN回復待ってまた凍らせて…のループで戦ってたら60ターン近くかかった。
まあ、もうチョイ上手い戦い方があるんだろうけど。


それと本体側にmidi入れてないと気付かないけど戦闘時に指定midiが見つからないとdefault.midが呼び出されてジャカジャカ鳴っちゃうのと、ブリーフィングとか予期せぬ音楽がバックで流れちゃうのでKeepBGMするなりsrc.iniでmidi指定して成らなくするようして貰いたかった。
戦闘中ずっとヒーロー戦記だかなんかが流れてました。なんでdefaultってヒーロー戦記なんでしょね。
後は勝利条件の確認がいつでも出来るようにマップコマンドを付けてもらえるとユーザーライクかなとも。


話の大筋は良いんだけどどうでもいい横道とプレイアビリティが気になった作品でした。
感想よりもレビューっぽい内容になっちゃいました。トラックバック飛ばすべきだったかな?